VS Code でのデバッグ

このガイドでは、Tauri アプリのコアプロセスをデバッグするための VS Code の設定について説明します。

vscode-lldb 拡張機能を使用するすべてのプラットフォーム

前提条件

vscode-lldb 拡張機能をインストールします。

launch.json の設定

.vscode/launch.json ファイルを作成し、以下の JSON コンテンツを貼り付けます：

.vscode/launch.json

{
  // IntelliSense を使用して、可能な属性について学習します。
  // 既存の属性の説明を表示するには、ホバーします。
  // 詳細については、https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=830387 をご覧ください。
  "version": "0.2.0",
  "configurations": [
    {
      "type": "lldb",
      "request": "launch",
      "name": "Tauri Development Debug",
      "cargo": {
        "args": [
          "build",
          "--manifest-path=./src-tauri/Cargo.toml",
          "--no-default-features"
        ]
      },
      // `beforeDevCommand` を使用する場合のタスク。`.vscode/tasks.json` で構成する必要があります
      "preLaunchTask": "ui:dev"
    },
    {
      "type": "lldb",
      "request": "launch",
      "name": "Tauri Production Debug",
      "cargo": {
        "args": ["build", "--release", "--manifest-path=./src-tauri/Cargo.toml"]
      },
      // `beforeBuildCommand` を使用する場合のタスク。`.vscode/tasks.json` で構成する必要があります
      "preLaunchTask": "ui:build"
    }
  ]
}

これは cargo を直接使用して Rust アプリケーションをビルドし、開発モードと本番モードの両方でロードします。

Tauri CLI を使用しないため、CLI 専用機能は実行されないことに注意してください。beforeDevCommand および beforeBuildCommand スクリプトは、事前に実行するか、preLaunchTask フィールドでタスクとして構成する必要があります。以下は、開発サーバーを生成する beforeDevCommand 用と beforeBuildCommand 用の 2 つのタスクを持つ .vscode/tasks.json ファイルの例です：

.vscode/tasks.json

{
  // tasks.json 形式のドキュメントについては、https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=733558 をご覧ください
  "version": "2.0.0",
  "tasks": [
    {
      "label": "ui:dev",
      "type": "shell",
      // `dev` はバックグラウンドで実行され続けます
      // 理想的には、`problemMatcher` も構成する必要があります
      // https://code.visualstudio.com/docs/editor/tasks#_can-a-background-task-be-used-as-a-prelaunchtask-in-launchjson を参照してください
      "isBackground": true,
      // これを `beforeDevCommand` に変更します：
      "command": "yarn",
      "args": ["dev"]
    },
    {
      "label": "ui:build",
      "type": "shell",
      // これを `beforeBuildCommand` に変更します：
      "command": "yarn",
      "args": ["build"]
    }
  ]
}

これで、src-tauri/src/main.rs またはその他の Rust ファイルにブレークポイントを設定し、F5 を押してデバッグを開始できます。

Windows での Visual Studio Windows Debugger の使用

Visual Studio Windows Debugger は Windows 専用のデバッガーであり、一般的に vscode-lldb よりも高速で、列挙型などの一部の Rust 機能のサポートが優れています。

前提条件

C/C++ 拡張機能をインストールし、https://code.visualstudio.com/docs/cpp/config-msvc#_prerequisites に従って Visual Studio Windows Debugger をインストールします。

launch.json と tasks.json の設定

.vscode/launch.json

{
  // IntelliSense を使用して、可能な属性について学習します。
  // 既存の属性の説明を表示するには、ホバーします。
  // 詳細については、https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=830387 をご覧ください。
  "version": "0.2.0",
  "configurations": [
    {
      "name": "Launch App Debug",
      "type": "cppvsdbg",
      "request": "launch",
      // exe 名を実際の exe 名に変更します
      // （リリースビルドをデバッグするには、`target/debug` を `release/debug` に変更します）
      "program": "${workspaceRoot}/src-tauri/target/debug/your-app-name-here.exe",
      "cwd": "${workspaceRoot}",
      "preLaunchTask": "ui:dev"
    }
  ]
}

Tauri CLI を使用しないため、CLI 専用機能は実行されないことに注意してください。tasks.json は lldb と同じですが、起動前に常にコンパイルする場合は、構成グループを追加し、launch.json の preLaunchTask をそのグループに向ける必要があります。

開発サーバー（beforeDevCommand に相当）とコンパイル（cargo build）をグループとして実行する例を以下に示します。これを使用するには、launch.json の preLaunchTask 構成を dev（またはグループに付けた名前）に変更します。

.vscode/tasks.json

{
  // tasks.json 形式のドキュメントについては、https://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=733558 をご覧ください
  "version": "2.0.0",
  "tasks": [
    {
      "label": "build:debug",
      "type": "cargo",
      "command": "build",
      "options": {
        "cwd": "${workspaceRoot}/src-tauri"
      }
    },
    {
      "label": "ui:dev",
      "type": "shell",
      // `dev` はバックグラウンドで実行され続けます
      // 理想的には、`problemMatcher` も構成する必要があります
      // https://code.visualstudio.com/docs/editor/tasks#_can-a-background-task-be-used-as-a-prelaunchtask-in-launchjson を参照してください
      "isBackground": true,
      // これを `beforeDevCommand` に変更します：
      "command": "yarn",
      "args": ["dev"]
    },
    {
      "label": "dev",
      "dependsOn": ["build:debug", "ui:dev"],
      "group": {
        "kind": "build"
      }
    }
  ]
}